60代になって会社を辞め、転職をした。
働き方が変わると、これからの暮らしについても改めて考えるようになる。
収入だけではなく、毎月出ていくお金をどうするか。
私は最近、家計を見直しながら、お金を「ただ節約する」のではなく、もっと丁寧に使っていきたいと思うようになった。
その中でも、毎月必ず出ていく大きな固定費が「家賃」だ。
今回は、私自身と身近な人が実際に経験した「家賃の値上げ」について書いてみたい。
家賃の値上げは断れる?
これは、賃貸に住んでいる人なら気になることではないだろうか。
ある日突然、
「家賃を○○円値上げします」
という通知が来たら、
「大家さんが言っているのだから、払わなければいけないのかな」
と思ってしまう人もいると思う。
でも、今回私が身近な人たちの経験を知って、感じたことがある。
値上げの通知が来たからといって、すぐに承諾する必要はない。
まずは契約の種類や内容を確認し、自分が納得できなければ、はっきりと意思を伝えてみる。
定期借家契約と普通借家契約では違う
家賃の値上げについて考えるとき、まず確認したいのが、どのような賃貸借契約を結んでいるかということだ。
賃貸契約には、大きく分けて「定期借家契約」と「普通借家契約」がある。
定期借家契約は、契約期間が満了すると更新されず、原則として契約が終了する契約だ。
契約期間が決まっているため、契約満了後も住み続けたい場合には、大家さんと借りる側の双方が合意したうえで、改めて再契約する必要がある。
そのため、再契約の条件として家賃の値上げを提示された場合、借りる側がその条件を断ると、再契約できず、住み続けられない可能性がある。
つまり、定期借家契約では、契約満了後の再契約時に提示された家賃の値上げを断ると、契約を続けられない場合がある。
一方、普通借家契約では、契約期間が満了しても、原則として契約が更新される。
大家さんから家賃の値上げを提示されても、借りている側が納得して承諾しなければ、その金額に直ちに合意しなければならないわけではない。
ただし、大家さんが値上げを求めること自体ができないという意味ではない。
周辺の家賃相場の変化、固定資産税などの負担、物価の上昇など、正当な理由がある場合には、大家さんが家賃の増額を請求することはある。
その場合、双方が合意できなければ、調停や訴訟などによって適正な賃料が定められる場合もある。
納得できないまま、値上げ後の金額を支払ったり、合意書にサインしたりしないよう、まず契約内容を確認することが大切だ。
契約の種類や具体的な状況によって対応は異なるため、契約書を確認し、必要であれば不動産会社や専門家に相談することも大切だと思う。
私は1,000円の値上げをキッパリ断った
私自身にも、家賃を月1,000円値上げしたいという申し出があった。
1,000円といえば、それほど大きな金額ではないと思う人もいるかもしれない。
でも、私は断った。
大家さんに対して、
「家賃の値上げについては承諾しかねます」
と、文章ではっきり伝えた。
こちらから「今の家賃でお願いします」とお願いしたわけでもない。
値上げを承諾できないという、自分の意思を伝えただけだ。
すると、大家さんから、
「心より、今のままで大丈夫です」
という内容の返信が来た。
とても人柄の良い大家さんで、私は普段から感謝している。
だからこそ、大家さんへの感謝の気持ちと、家賃の値上げを承諾するかどうかは別の話だと思っている。
感謝しているからといって、納得していない値上げまで受け入れなければいけないわけではない。
私はそう考えた。
娘も7,000円の値上げを断った
娘にも、月7,000円の家賃値上げの申し出があった。
娘も値上げを承諾せず、現状の家賃のままになった。
月7,000円というと、
1年間で84,000円。
5年間なら42万円。
長く住むことを考えれば、決して小さな金額ではない。
会社の同僚は15,000円の値上げを断った
私の会社の同僚にも、月15,000円の値上げの申し出があったそうだ。
こちらも、値上げをしないことになった。
月15,000円なら、年間18万円。
固定費は、一度上がると毎月続いていく。
だからこそ、私は家賃の値上げについては、簡単に「仕方ない」と諦めないことも大切だと思っている。
一方で、知らずに9,000円の値上げを承諾した人も
娘の友達は、月9,000円の値上げをそのまま承諾し、サインをしてしまったそうだ。
この話を聞いて、
「知らないって、こういうことなんだな」
と思った。
もちろん、その人が悪いわけではない。
家賃の値上げについて、どう対応するかを知らなければ、
「値上げと言われたら払うもの」
と思ってしまうのも無理はない。
契約の種類によって対応が違うことを知らなければ、定期借家契約なのか普通借家契約なのかを確認しないまま、値上げを受け入れてしまうこともある。
だからこそ、私は今回の経験をブログに残しておこうと思った。
「お願い」ではない。だからこそ、意思をはっきり伝える
大家さんからすると、家賃の値上げは「お願い」という形なのかもしれない。
でも、借りている側にとっては、毎月の支出が増える大きな問題だ。
だから私は、こちらまで「お願いする」という感覚ではなく、
「承諾しかねます」
と、はっきり意思を伝えることが大切だと思う。
もちろん、相手に対する感謝や礼儀は忘れない。
長く住ませてもらっていることへの感謝はある。
大家さんの人柄が良く、普段からお世話になっていることにも感謝している。
でも、
感謝と値上げの承諾は別。
ここは分けて考えていいのではないだろうか。
キッパリ断ることも、自分のお金を守ること
今回、私自身が1,000円の値上げを断ってみて分かったことがある。
「断ったら関係が悪くなるのでは?」
と心配する必要はなかった。
私の場合は、大家さんから「今のままで大丈夫です」と返信をいただいた。
もちろん、すべてのケースが同じ結果になるとは限らない。
契約内容や値上げの理由、定期借家契約か普通借家契約かによっても違う。
だからこそ、まず契約書を確認することが大切だと思う。
普通借家契約では、値上げの通知が来たからといって、その金額に直ちに承諾しなければならないわけではない。
一方で、定期借家契約の場合は、契約満了後も住み続けるには再契約が必要になるため、値上げを断ることで住み続けられなくなる可能性がある。
この違いを知っておくだけでも、対応は変わってくる。
そして、納得できない場合には、すぐにサインするのではなく、自分の意思を伝える。
それだけでも違うのではないかと思う。
月数千円の違いを「小さなこと」と考えない
家賃の値上げは、月数千円だからといって、決して小さなことではない。
月1,000円でも年間12,000円。
月7,000円なら年間84,000円。
月9,000円なら年間108,000円。
月15,000円なら年間180,000円。
しかも家賃は、毎月支払う固定費だ。
一度上がれば、その後もずっと続く可能性がある。
だから私は、家計を見直すときには、こうした固定費こそ丁寧に確認したいと思っている。
節約ではなく、お金を大切に使う
私は、これから何でもかんでも節約したいわけではない。
家族との時間も楽しみたい。
旅行にも行きたい。
好きなことにもお金を使いたい。
だからこそ、使うところには気持ちよく使う。
その一方で、
「本当に払う必要があるお金なのか?」
と考えることも大切だと思う。
今回の家賃の値上げも、そのひとつだった。
感謝するところは感謝する。
でも、納得できないことには、きちんと「承諾しかねます」と伝える。
普通借家契約では、値上げの通知が来たからといって、その金額に直ちに承諾しなければならないわけではない。
定期借家契約なら、契約満了後の再契約時に条件が変わる可能性があるため、契約内容をよく確認する。
これからの私は、そんなふうに、自分のお金をもっと丁寧に扱っていきたい。
60代からの暮らしは、我慢ばかりするのではなく、自分で考えて選びながら作っていきたいと思う。
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